横浜市都筑区の歯医者|塩野目歯科医院の院内コラム

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院内コラムBlog

歯周病一覧

虫歯菌で認知機能が衰えることが明らかに

「虫歯や歯周病になって歯がなくなっても入れ歯があるし、大丈夫」というのはもう過去の話です。というのも、虫歯や歯周病というのは歯を失う原因になるだけでなく、全身の病気との関連が次々に明らかになってきているからです。

虫歯や歯周病の原因菌は血管内に入り込み、全身を巡ることがわかっています。そして、体のいたるところでトラブルを起こすことがあり、近年、虫歯の原因菌が脳内で小さな出血を起こし、認知機能を低下させるという研究発表がありました。

これは京都府立医大などの研究グループが英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表したものです。認知機能は脳内の小さな出血が原因の一つであると考えられていますが、
ある種の虫歯菌が血小板の止血作用を低下させる遺伝子を持ち、脳の血管の壁にくっついて炎症を起こすとされています。

今回の研究では京都市内で脳ドックを受けた、脳に疾患が見られない54歳から89歳、279人を対象に、唾液中の虫歯菌や脳内の小さな出血の有無を調べました。その結果、25%の人に虫歯の原因菌であるミュータンス菌を発見し、そのうちの61%において脳内に小さな出血を確認しました。また虫歯菌のなかった人では脳内の出血は14%に止まりました。

そして、言語機能における認知機能テストを行った結果、虫歯菌のない人はある人に比べて良好な結果となりました。

このことから、虫歯予防をしっかりと行うことが認知症を防いだり、脳卒中を防いだりする可能性があるということがわかってきたのです。

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噛むと痛い!考えられる原因とは?

噛むと痛い場合、原因は一つではなく、いくつか考えられます。どのようなことが原因となりうるのか、見ていきましょう。

1.根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)
歯根の先端に炎症を起こし、膿が溜まっている状態です。噛むたびにその部分が刺激されるために痛みを感じます。神経を抜いている歯が痛む場合、これが原因のことがよくあります。

2.咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)
噛み合わせの力がある特定の歯に集中的にかかり続けると、その歯を支えている歯根膜という組織がダメージを受け、噛むと痛みを出すようになります。

3.歯周病
歯周病がひどくなって骨が溶かされ、骨の支えが少なくなると、噛むたびに左右に揺さぶられるようになり、痛みを伴うようになります。

4.外傷によるダメージ
歯を強くぶつけるなどで、強い衝撃を受けた場合、歯を支える歯根膜がダメージを受けて数日間痛むことがあります。

5.副鼻腔炎によるもの
風邪やアレルギーなどでひどい鼻炎を起こすと、鼻腔とつながっている上顎洞と呼ばれる副鼻腔が炎症を起こすことがあります。この上顎洞は上の奥歯のすぐ上に位置しているため、噛むたびに歯が痛く感じることがあります。

以上のように、噛むと痛みを出す場合、原因は色々考えられます。たいていの場合、早めに治療を行うことでよくなりますので、噛むと痛みがある場合は早めに歯医者さんに相談してみましょう。

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歯周病と関節リウマチの関係が明らかに

歯周病が全身の病気を起こす原因になっていることは1990年代の始め頃よりだんだんと明らかになってきました。例を挙げると、心臓病、脳梗塞、糖尿病、肺炎、低体重児出産・早産などがよく知られていますが、関節リウマチとの関連があることも近年注目を浴びてきています。

■関節リウマチの治療薬で歯周病になりやすくなる
まず、関節リウマチで使われる治療薬には免疫を抑える作用があります。そのため、風邪などの感染症と同じく、歯周病にもかかりやすくなります。また、他の副作用として口の中にカンジダ菌が増えることによって口腔カンジダ症が起こったり、歯肉からの出血が起こりやすくなる、口内炎ができやすくなる、ということがあります。また、関節リウマチ患者は骨粗鬆症にもなりやすく、骨がスカスカになることで歯周病が非常に進行しやすいのも特徴です。

■関節リウマチの原因菌が歯周病菌と同じである可能性がある
またその一方、関節リウマチを起こしている原因菌が歯周病菌と同じである可能性が高い、という研究結果も出ています。歯周病菌が関節の内部へ移動して炎症を起こしているのでは?と考えられています。

歯周病はかつては「歯を失う」だけの病気として捉えられていましたが、最近では全身の健康を害する病気だということがだんだんと解明されてきています。皆さんも歯周病予防をして全身の健康を守りましょう。

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歯周病とメタボとの関係

歯周病は今や生活習慣病の一つとして数えられ、日本人の成人の8割は歯周病、またはその予備軍と言われています。そして、近年、歯周病とメタボが深い関係にあることが分かってきました。そしてこのメタボリックシンドロームも、食習慣・生活習慣が原因で引き起こされる生活習慣病です。

まず、歯周病が進行してくると、歯を支えている骨が溶けてしまうため、だんだんと硬いものや繊維質のものが食べづらくなってきます。そのため、やわらかくてカロリーの高いものを食べることが多くなり、メタボに拍車がかかります。

またその逆に、歯周病はメタボであればあるほど、つまり肥満の人ほど発症しやすい、ということも分かっています。脂肪細胞は歯周組織の破壊を促すTNF-αと呼ばれる物質を大量に発生するのだそうで、つまり脂肪細胞が多ければ多いほど歯周組織は破壊されやすくなる、すなわち歯周病が進行するというわけです。

歯周病予防に歯磨きを徹底しましょう、というのは実は予防法のほんの一部にすぎず、生活習慣、食習慣の面でも気をつけなければ本当の予防には不十分というわけですね。皆さんもぜひ参考にしてみてください。

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