口腔外科(こうくうげか)とは?
口腔外科では「抜歯」「親知らず」「歯の移植」「外傷」「できものなどの病変」「顎関節症」等の幅広いお口の中全体のトラブルを扱います。具体的には次のような内容を診察します。
欠けたり、割れたりした歯をそのまま放置しておくと、痛みが出たり、虫歯が進行する可能性があります。また、欠けた部分で口の中を傷つけて、口内炎などの原因になってしまうこともあります。痛みをともなう場合は、歯の内部にある象牙質という神経を守る層が破壊されていることも考えられます。
そのまま放置せず、歯科医院での早めの処置が必要です。
抜歯・親知らず
虫歯や歯周病による抜歯や親知らずの抜歯を行います。
親知らずに関しては多くの人が悩んだ経験がおありでしょう。一般的に17~30歳頃に生えてくる前歯から数えて8番目の歯のことをいいます。永久歯の中で一番最後に生えてくるためスペースがなく、横や斜めに傾いたり、骨の中に埋まったまま生えてこない場合があります。「痛い」「腫れる」など怖い噂ばかりが伝わりがちですが、すべてのケースでそういうわけではありません。抜歯を怖がって放っておくと、さらに強い痛みや腫れが出ることもありますので、気になっている方は歯科医師に相談してみましょう。
親知らずを抜いたほうがいい場合は次のような症状がある時です。
親知らずは抜歯が必要なの?
親知らずは、その多くが正常に生えてきません。そのため、生えたことがわかったら抜歯になることが少なくありません。しかし、場合によっては抜歯の必要がない場合もあります。
次のような症状が出ている場合は、まず一度ご相談下さい。
- 歯ぐきがよく腫れる
- ほっぺを噛む
- 歯ぐきを噛む
- 痛い
- 歯並びがずれてきた
抜歯が必要な親知らず
- 斜めに生えて歯ブラシが届かないため虫歯や歯周病になりやすい
- 親知らずが影響して噛み合わせのバランスがくずれている
- 周りの歯に悪影響を与えている
- 親知らずが虫歯や歯周病になっている
- 隣の歯を強く押している
- 歯列不正になるため
抜歯する必要が無い親知らず
- 噛み合わせを乱すおそれがない
- 歯ぐきからまっすぐに生えている
- 歯みがきに支障がない
その他の症例・治療法
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歯の移植
歯が虫歯などでダメになって抜いた場合に、その部分に親知らずを移植できる場合があります。保険診療で行うことができます。このような時のために、親知らずは残しておいたほうが良い場合もあります。
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外傷
転んでぶつけた、交通事故にあった、殴られた・・などで歯が折れたり、歯ぐきが切れたり、骨が折れることがあります。このような場合は緊急に診察が必要ですので予約なしでもすぐに診察が受けられます。まずは電話をかけて、詳しい状況を伝えましょう。そうすることで、すぐに対応できるように準備をすることができます。
- 歯が折れた
- 歯が抜けた
- 唇が切れた
- 歯ぐきから血がでた
など
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できものなどの病変
口腔外科では、口の中のできもの、粘膜の異常や痛みなど口の中に関するあらゆることを診察します。場合によっては大きな病院の口腔外科などに紹介が必要になるケースもあります。
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顎関節症(がくかんせつしょう)
あごが痛い、口を開けると雑音がする、口が開きづらい・・などの症状がある場合、顎関節症の疑いがあります。症状の程度は様々ですが、放置することで悪化する場合もありますので、次のような症状がある人は診察を受けてみましょう。
- あごが痛い
- 口が開きづらい
- 口を開けるときに音がする
- 口を長く開けていられない
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小帯切除(しょうたいせつじょ)
小帯は口の中の粘膜にあるスジ状、ヒダ状のもので、代表的なものには上唇の裏側の真ん中から歯ぐきに伸びている上唇小帯と舌の下についている舌小帯などがあります。これらは歯並びを悪くしてしまう原因となることがあり、その可能性が高い場合には歯並びのことを考え、切除をします。切除といっても痛みも少なく、短時間で簡単に行うことができます。