虫歯であるかどうかを判断する基準として、「歯が黒くなる」「痛みが出る」というのがあります。確かにこれらは間違いではありません。ですが、「黒くない虫歯」「痛みを感じない虫歯」というものがあるのも事実です。特に、乳歯の虫歯はこの特徴に当てはまることが多くあるため、「歯が黒くないから」「痛いと言わないから」ということだけで「虫歯がないのだ」と判断してしまうのは大変危険です。
乳歯の虫歯は急性う蝕と呼ばれるタイプの虫歯がほとんどで、一度かかると急速に進行します。虫歯には急性う蝕と慢性う蝕があるのですが、黒くなるのはゆっくり進行する慢性う蝕の方で、急性う蝕の場合は黒くならずに、白いまま進行するので見た目にわかりづらい特徴があります。また、乳歯の虫歯は歯と歯の境目からできる場合も多く、このような場合、表面から見ても全くわからないので、長い間放置されてしまいがちです。
さらに乳歯は永久歯と比べて痛みを感じづらく、神経ギリギリまで行っていてもほとんど痛みを感じないこともあります。神経まで行けば痛みが出ますが、その頃に治療をしたとしても神経を取る処置が必要になり、お子さんによっては治療自体が非常に大変になります。
乳歯の虫歯を予防、早期発見するために、定期的に歯科を受診しましょう!