女性は男性よりも歯周病にかかりやすい傾向があります。その背景として女性特有のホルモンバランスが大きく関係しているとされています。歯周病菌には多くの種類が確認されていますが、その中に女性ホルモンを好んで繁殖する細菌がいることがわかっています。
そのため、女性ホルモンバランスが大きく変わる時に女性は歯周病を起こしやすくなるのです。女性が歯周病トラブルを起こしやすいタイミングは主に次の3つがあります。
1.思春期
まず思春期では、女性ホルモンが多く作られるようになるため、歯茎が腫れる歯肉炎を頻繁に起こしやすくなります。
2.妊娠期間中
妊娠すると女性ホルモンが急増します。そのため、多くの女性がこの時期には歯茎のトラブルを経験します。ホルモンだけに限らず、つわりによる食生活の変化、歯磨き不足により、さらに歯茎の状態が悪化しやすい環境となるので、妊娠中の女性は特にお口の健康に注意を払う必要があります。
3.更年期
更年期になると女性ホルモンが激減しますが、その影響で骨粗鬆症にかかる女性が急増します。骨粗鬆症は骨がスカスカになって弱くなる病気で、歯を支えている骨も弱っていくため、歯周病にかかると骨がみるみる吸収してなくなってしまいやすいのが特徴です。
女性ホルモンと歯周病の関係を知っておけば、自分で意識して歯周病をなるべく悪化させないようにすることが可能です。まずはセルフケア、そして定期的に歯科でメインテナンスを受けましょう。