6歳臼歯(第一大臼歯)ははじめての永久歯。
一生使う大切な歯です。虫歯に気をつけて大切に守っていきましょう。
はじめて生える永久歯は、多くのお子さんの場合、下あごの6歳臼歯(下顎第一大臼歯)と呼ばれる歯です。同時期に下の前歯(下顎中切歯)が生える場合もあり、または6歳臼歯よりも早く生える場合もあります。
永久歯の生え方は特に個人差が大きく、萌出時期の分布には広がりがあります。
一般的に女子の方が男子よりも早く生え、上下の犬歯にいたっては10ヶ月以上の差があります。
虫歯予防のポイントは?
下あごの6歳臼歯は生え終わるまでに時間がかかり、5歳半で生えはじめたとすると、完全に生え終わるのは6歳8ヶ月ごろ。つまり1年以上もかかるのです。上あごの6歳臼歯も同様で、完全に生え終わるまで1年ほどかかります。
上の歯と下の歯は、きちんと噛み合うことで自浄作用が期待できるのですが、生え終わって噛み合うまではそれも期待できません。
そのため、生えかけのこの時期は、特に工夫してしっかりと咬合面をみがき、虫歯予防をすることが重要です。
6歳臼歯が生え始める頃はまだ低年齢で、自分磨きで磨き残しなく清掃して虫歯を予防するのは難しい時期です。
しかも、位置的にも磨きにくい乳歯列の最後方部に生え、生え終わるまで1年以上の長期間がかかるため、最も虫歯になる危険性が高くなります。そのため、生えかけの間は、特に注意深いプラークコントロールが必要です。
普通の歯ブラシでは歯磨きが難しいですから、奥歯磨き用の、先が小さく丸いコンパクト歯ブラシを使いましょう。歯ブラシ選びに迷ったときは歯科医院にご相談下さい。
6歳臼歯が生えはじめたらすぐに、歯科医院で定期的にフッ素を塗りましょう。大変重要で効果があります。生えはじめに塗布するのがポイントですが、もちろん生え終わってからでも大切で効果があります。定期的に歯科医院でみてもらうとともに、保護者の方も6歳臼歯の歯磨きに注意し、虫歯になっていないか観察するといいでしょう。
保護者の方からよく「歯の生えかわりが遅すぎるのではないか」という質問を受けることがあります。生え変わり時期の分布データを参考にすると、個人差が大きくたいていの場合は正常の範囲内だと答えることができますが、心配なことがありましたら歯科医院に一度ご相談いただくと良いでしょう。