横浜市都筑区の歯医者|塩野目歯科医院の院内コラム

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院内コラムBlog

歯周病予防一覧

子供の歯肉炎を放置すると歯周炎に発展する恐れが

子供はよく歯肉炎になります。歯肉炎というのは、歯磨きが行き届いていない時に、歯に溜まった歯垢が原因となって歯茎に炎症を起こし、赤く腫れたり出血しやすくなるものを言います。歯肉炎は歯周病の初期の段階にあたり、病気にかかっている場所は歯茎に限定されています。しかし、この状態を改善せずに放置していると、成人以降に「歯周炎」と呼ばれる、骨の破壊を伴う歯周病に発展していく恐れがあるので注意が必要です。

子供の歯肉炎は大抵歯磨きをしっかりと行うことで改善し、治ってしまう場合がほとんどです。そして、それそのものが直接歯を失う原因とはならないので、軽視されがちな傾向があります。しかし、そのような歯肉炎であっても、ずっとその状態を放置してしまうことで、将来的に歯を失う原因として恐れられる歯周炎にかかりやすくなることがわかっているのです。

特に、思春期以降は「思春期性歯肉炎」と呼ばれる歯肉炎にかかりやすくなります。これはホルモンの変化に加え、自分の好きなものを買って食べるようになったり、歯磨きが親の手から離れてしまったりする、というような理由からかかりやすくなるとされています。そのため、お子さんがある程度大きくなってからも、親御さんがお口の状態を気にかけて、アドバイスしてあげることが大事です。

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色々なタイプの歯周病

歯周病という言葉は皆さんご存知だと思います。しかし歯周病といっても、実はいろいろなタイプがあります。どのようなものがあるのか見ていきましょう。

■歯肉炎
歯肉炎とは歯周病の初期の段階で、歯茎にのみ炎症がある状態で、子供や10代〜20代の若者によく見られます。

■歯周炎
成人以降に多くなる歯周病で、歯茎だけでなく、歯の周囲の骨などの組織まで破壊されてくる病気です。歯周炎は慢性歯周炎と急速破壊性歯周炎に分けられます。

<慢性歯周炎>
成人がかかっている歯周病のほとんどはこれにあたります。歯垢が原因となって起こり、初期にはあまり自覚症状がないまま数年、数十年単位でゆっくりと進行していきます。

<急速破壊性歯周炎>
歯周組織の破壊が急速に進む歯周病で、頻度は多くありません。歯垢だけが原因ではなく、特殊な菌や遺伝的な体質が関わっているとされています。

・若年性歯周炎
10代初めくらいの早い段階で症状が現れ、著しい骨の破壊が起こります。特殊なA.a.菌と呼ばれる細菌が関与していると言われています。歯垢の付着が少ないのが特徴で、遺伝の要素が非常に強いとされています。

急速進行性歯周炎
20~30歳代で症状が現れ、骨の破壊が非常に急速に進行します。歯垢の付着が少ない場合が多く、P.g.菌という細菌が多く検出されるのが特徴です。

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歯石には白いものと黒いものがある

歯石は白いもの、というイメージがあるかもしれませんが、歯石には黒いものがあるのをご存知ですか?実際普段目にするものは白い歯石ですが、目では通常見えないところに黒い歯石が付いていることがあります。

白い歯石は歯肉縁上歯石と呼ばれ、歯茎のラインよりも上の部分にある歯の表面に溜まります。これは歯垢が唾液中にあるカルシウムなどでかたまってしまったものであるため、白い色をしています。歯ブラシでは落とせませんが、歯医者の器具を使えば割合簡単に落とすことができます。

黒い歯石は歯肉縁下歯石と呼ばれ、歯茎の溝の中、歯周ポケットの中に溜まります。そのため、健康な歯茎で歯周ポケットのない人には付きません。歯周病で歯周ポケットが深くなると、その奥の空気が少ない環境を好むP.g菌と呼ばれる細菌が繁殖します。この細菌は黒い色素を産出します。また、歯周病で炎症が起こると、歯肉溝浸出液や血が出ますので、その色素によっても歯石が黒く色づいてしまうのです。黒い歯石は非常に硬く、取り除くのが困難なのですが、取り除かなければ歯周病が進んでしまうため、目に見えないところではありますが、白い歯石と同様、定期的に歯医者で取り除く必要があります。

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歯周病治療でアルツハイマーを予防できるかも

最近、歯周病細菌がアルツハイマーを引き起こす一因になっているのではないか、という研究結果が日本大学歯学部の研究班によって発表されました。この研究結果はラットを使った実験で導き出されたものです。

歯周病患者の歯周ポケットからは、歯周病にかかっていない人に比べ、10〜20倍の酪酸(らくさん)と呼ばれる歯周病細菌の代謝物が検出されることがわかっています。そしてこの酪酸は酸化ダメージを起こすことにより、歯周組織を破壊していきます。一方、脳は酸化ストレスに対してとても弱いことがわかっており、その酸化ストレスがアルツハイマー病の発症に関わっているのではないかと言われています。

研究班は、ラットの歯茎に酪酸を注射し、脳に様々な酸化ダメージによる異常が現れたことを確認しました。このことから、歯周病細菌が作り出した酪酸が、血管の中に入り込み、脳の細胞に運ばれることで脳にダメージを与えるのではないか、ということが示唆されました。

歯周病を放置しておくことによって、酪酸が長期間、脳に運ばれ続けてダメージを与えることは十分に考えられることだと言えます。歯周病は今や、様々な全身疾患を起こすことがわかっています。歯周病治療をすることで、このような病気を予防できるかもしれないのです。

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歯周病になりやすい人はこんな人

歯周病は一部の特殊な歯周病を除き、生活習慣病の要素が非常に大きい病気だとされています。それゆえ、歯周病になりやすい人、なりにくい人というのは、生活習慣などの上で色々と違いがあります。どのような人が歯周病になりやすいのか、見ていきましょう。

■喫煙する
タバコを吸う人は歯周病にかかったり悪化するリスクが非常に高くなります。歯周病治療をしても、治療効果が表れにくいのも特徴です。タバコに含まれる様々な有害物質は歯茎にも例外なく悪影響をもたらすのです。

■歯石が溜まりやすい
歯石がつくと、歯茎は炎症を起こしたままになり、歯周病が悪化します。歯石が溜まりやすい人は体質的なものもありますが、よく歯磨きができていないことが多いため、磨き方を身につけるために一度ブラッシング指導を受けてみると良いでしょう。

■歯ぎしりをする
歯ぎしりをする人は、歯の周囲組織に対するダメージが大きく加わるため、歯周病リスクが高まります。歯ぎしりをしている人は夜間のマウスピースを装着するなどして、歯を過剰な力から守りましょう。

■糖尿病である
糖尿病の人は歯周病が進みやすく、非常に悪化しやすくなります。糖尿病自体が生活習慣病から来ていることが多いため、食生活の改善、適度な運動をすることで糖尿病を防ぐことが、歯周病リスクを減らすことにもつながります。

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