いつも口をポカーンと開けて、生気のない顔をしている、いわゆるアデノイド顔貌の子供が日本で近年増えてきているそうです。アデノイド顔貌の特徴としては
・いつも口があいている
・上の前歯が出ている
・下あごは引っ込んでいる
・唇は厚くめくれ上がって乾燥している
・顔が長い、とくに鼻の下が長い
・唇を閉じようとするとあごに梅干しができる
このようなものがありますが、これらを引き起こす原因となっているのは「口呼吸」です。
もともとは鼻腔が喉とぶつかる部分にあるアデノイドというリンパ組織が肥大することにより(アデノイド肥大)鼻が詰まって口呼吸になって起こるものをアデノイド顔貌と呼んでいます。
しかし、とくにアデノイドに問題がなく、癖や口周囲の筋力不足など、なんらかのきっかけで口呼吸が習慣化している場合にもこのような顔つきになってしまうことがあり、そのような場合も全て含めて、「アデノイド顔貌」と呼んでいます。
本来ヒトは鼻で呼吸をするのが正常です。新生児や乳児も鼻で呼吸をしていますが、それがなんらかのきっかけで成長期に口呼吸をすることが習慣になってしまうと、体が口で呼吸がしやすいように骨格や歯並びを変形させてしまうのです。
お子さんが口呼吸をしている場合、早めに一度医療機関で診てもらいましょう。