アルツハイマー病やパーキンソン病などは治療が非常に難しい病気で、これまでは主に進行を止めることが治療法とされてきましたが、なんと、抜いた歯がこのような難病を完治できる可能性があるとして注目を浴びています。抜いた歯が病気を治せてしまうなんて嘘みたいな話ですよね。でもこれは嘘ではなく本当の話で、今後、実際の治療で行われてくる可能性があるのです。
アルツハイマー病やパーキンソン病は神経変異疾患と呼ばれている、神経に損傷が起こる病気ですが、歯の神経である歯髄から取り出した幹細胞を培養し、それを損傷してしまった神経に注入すると、新しく神経が作り直されるのだそうです。
これらの病気のほか、スポーツや交通事故などで脊髄を損傷したような場合にも、この治療法が効果的であるとされています。実際に10年間寝たきりだった人にこの治療を行ったところ、歩行訓練をするくらいにまでに回復した例もあるということです。
歯髄細胞は骨髄に比べて採取が簡単で、また増殖能力が高いためにこのような治療にうってつけなのだそうです。歯髄細胞は培養された後冷凍保存されますが、2018年までには国民の9割が適合するストックが揃うと言われており、今後の発展が期待されるところです。