横浜市都筑区の歯医者|塩野目歯科医院の院内コラム

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乳歯のすきっ歯は大丈夫?

乳歯がすきっ歯で大丈夫だろうか?と悩む親御さんは結構多いようです。確かに日本ではすきっ歯はあまり好まれず、一生すきっ歯になってしまうのだろうか?と心配になってしまうのも無理はありません。

しかし、結論から言えば、乳歯のすきっ歯は全く心配いりません。というより、きっちり隙間なく詰まった乳歯よりも、隙間の空いた乳歯列の方がむしろ好ましいと言ったほうがいいでしょう。

その理由として、乳歯のあとに生えてくる永久歯は乳歯のサイズよりもはるかに大きいため、乳歯の段階できっちり詰まった歯並びだと、永久歯が生えるスペースが足りずにガタガタ重なった歯並びになってしまう可能性が高くなるからです。乳歯の段階で見られる空隙は「発育空隙」と呼ばれ、永久歯がきちんと並ぶためには必要なスペースなのです。

そのため、乳歯の段階ですきっ歯でも永久歯がそのまますきっ歯になるというわけではないので心配はいりません。成長期のお子さんの歯並びはどんどん変化していきます。健全な歯並びのためには定期的な観察が必要です。ぜひ、定期的に歯科に通って、虫歯のチェック、生え変わりのチェックを忘れないようにしていきましょう。

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夜間の授乳は虫歯になりやすい

赤ちゃんが小さいうちは、夜中に何度も授乳が必要なこともあると思います。歯が生えてからもしばらくは夜間の授乳は続くことでしょう。

そこで注意しなければならないのは虫歯の問題です。母乳は人工ミルクと比べて虫歯になりにくいと言われていますが、それは決して虫歯ができないということではありません。

母乳にも糖は含まれています。糖が含まれているということは虫歯を作る可能性があるということです。しかも、母乳の場合、人工乳に比べて腹持ちが良くないので、頻繁に授乳が必要になることが多いです。

授乳が原因で虫歯ができる場合にもっとも虫歯のできやすい場所は、上の真ん中の前歯です。これは唾液の流れが少ないことが原因しています。下の歯は舌の下の唾液腺から流れ出す唾液で常に洗い流されていますので虫歯になりにくいのです。

そのため、夜間の授乳が必要な時は、虫歯のリスクを下げるために、授乳した後に水を飲ませたり、湿らせたガーゼで拭ってあげると良いでしょう。また、卒乳が遅くなるとそれだけ虫歯にかかる危険性が高くなるため、卒乳する時期が来たら早めにやめることも大切です。

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乳幼児の食べ物の与え方によってはアノ菌もうつる可能性が!

乳幼児へ食事を与える時にスプーンや箸、コップなどの食器を共有したり、口移しをすると、親から子供へ虫歯菌がうつるとリスクがある、というのは、最近では常識のようになってきていて、気をつけている人が多いことでしょう。しかし、そうは言っても、これが徹底してやるというのは結構難しく、うっかりやってしまいがちです。

このような経路で虫歯菌が親から子にうつるように、違う菌も当然うつってしまう可能性があるのですが、その中でも厄介なのが、胃潰瘍や胃がんの原因にもなっているあの有名な、ピロリ菌です。かつて衛生状態が良くなかった時代には、ピロリ菌は汚染された水からうつると考えられていました。しかし、衛生環境の良くなった現代では、ピロリ菌は近親者の間での唾液による感染が主になってきています。

ピロリ菌は、50歳以上においては8割くらいの人が感染しているとも言われているので、自分が持っていても不思議ではありません。虫歯菌も同様です。大事なお子さんに虫歯菌やピロリ菌などの有害な菌をなるべくうつさないように、できるだけ気をつけていきましょう。

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乳歯の虫歯は永久歯に影響する?

乳歯の虫歯はどうせ生え替わるんだから、大人の歯になってからきちんとケアすればいい、と思っている人もいるかもしれません。しかし、乳歯の虫歯は実はその後生えてくる永久歯に悪影響を与えることがあります。

■乳歯の虫歯が永久歯に与える影響

1.歯並びが悪くなってしまうことがある
乳歯の虫歯がひどくなり、生え変わるべき時期よりも早期に抜歯が必要になってしまった場合、周囲の歯が寄ってきて永久歯の生える場所がなくなり、歯並びが悪くなってしまいます。

2.永久歯が着色したり形成不全を起こす
乳歯の虫歯がひどくなって歯根の先端に膿を溜めてしまった場合、その下に控えている永久歯が着色したり、きちんとエナメル質が形成されない場合があります。

3.永久歯もむし歯になりやすくなる
口の中の細菌バランスは3歳くらいまでに決まると言われています。小さいうちに虫歯ができてしまうと、そのバランスをずっと引きずり、永久歯でも虫歯になりやすくなってしまいます。

4.あごがきちんと発達しなくなる
虫歯で穴があいたり痛みがあると、きちんと咀嚼することができないため、あごの筋肉がきちんと使われずに骨格の成長に影響します。

永久歯を良い状態にしたければ、乳歯のうちからのケアが大切ということですね。歯は乳歯のうちから大事にしていきましょう。

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親が喫煙者だと子供に虫歯ができやすい!?

子供は家族にタバコを吸う人がいると虫歯にかかりやすくなることが最近の研究で明らかになりました。これは京都大学の川上浩司教授と田中司朗准教授らの研究によるもので、2015年10月21日付でイギリスの医学誌BMJに発表されたものです。

この研究は2004年〜2010年に神戸市で生まれた7万6920人の子供を対象に行われ、生後4ヶ月時点で受動喫煙があるかどうか、その後3歳の時点で虫歯または治療歴があるかどうかを調べたものです。

結論として、家族にタバコを吸う人がいる場合、いない場合に比べて虫歯になる危険性が1.46倍、目の前でタバコを吸われ、多くの副流煙を浴びる環境にいる子供に至っては、そのリスクが2.14倍にも跳ね上がるということです。

アメリカの研究によれば、タバコの煙によって唾液の成分、状態が変化し虫歯菌が繁殖しやすくなるということが解明されています。また、タバコの副流煙を浴びると、子供の歯茎の色が黒くなることがあることも分かっています。

多くの場合は父親が喫煙しているケースだったそうです。タバコには数多くの有害物質が含まれています。喫煙者の方はこのようにお子さんへ悪影響を与えるということを覚えておきましょう。

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