前歯にヒビが入っているのを見つけてビックリしてしまう人というのは珍しくないようです。「このままだと歯が粉々に壊れてしまうのでは!?」と心配になってしまうかもしれませんが、歯の細かいヒビはマイクロクラックと呼ばれるもので、さほど珍しいものでもなく、よく見ると実は多くの人にあるものです。そしてそのほとんどはごく表層にとどまっていて、たいていの場合、放っておいても特に問題を起こすことはありません。
ヒビが歯の深部にまで走ってしまうと、「しみる」とか「噛むと痛い」というような症状を起こすことがあります。また、ヒビのところから細菌が入り込み、虫歯になってしまうこともあります。このような状態になってしまうのはたいてい奥歯で、前歯ではほとんど見かけることはありません。ヒビが神経の部分にまで到達すると、ズキズキと痛みを出してきます。
このような歯のヒビは噛み合わせの力が強い人や、歯ぎしりや食いしばりによって歯に相当な負担がかかっている人に見られます。特に歯ぎしり食いしばりは、歯にとって相当なダメージとなりますので、心当たりのある人は歯医者さんで就寝時のマウスピースを作ってもらうことをおすすめします。