歯ぎしりや食いしばりが歯や顎にとってよくないことは知られています。しかし、そこまで強い歯と歯の接触でなく、ふとした時に行なっている、軽く歯同士を接触する癖が歯や体の不調に繋がっていることがわかっています。このような歯同士を軽く接触させる癖をTCH(Tooth Contacting Habit)と呼んでいます。この癖は、何かに集中している時に現れることが多く、例えば、テレビを見ていたり、本を読んでいたり、家事をしている時に「クッ」と軽く歯を合わせたりするような形で無意識に行なっています。
このような軽い接触でも、長時間続くと、歯を支えている組織はダメージを受け、また、顎の筋肉も緊張状態となるため、歯がしみる、歯に違和感を感じる、歯が痛いというような歯の症状に加え、顎が痛い、頭痛、肩こりのような症状まで引き起こすと言われています。また、このような癖があると、夜間に食いしばりや歯ぎしりが起こりやすくなるとも言われています。
1日に食事や会話などで上下の歯が触れ合う時間は17分くらいだと言われています。もし、何かに集中している時に歯を合わせる癖がある場合、すぐにやめるようにしましょう。意識してやめるようにすることで、だんだんと癖もなくなってくることでしょう。