乳幼児へ食事を与える時にスプーンや箸、コップなどの食器を共有したり、口移しをすると、親から子供へ虫歯菌がうつるとリスクがある、というのは、最近では常識のようになってきていて、気をつけている人が多いことでしょう。しかし、そうは言っても、これが徹底してやるというのは結構難しく、うっかりやってしまいがちです。
このような経路で虫歯菌が親から子にうつるように、違う菌も当然うつってしまう可能性があるのですが、その中でも厄介なのが、胃潰瘍や胃がんの原因にもなっているあの有名な、ピロリ菌です。かつて衛生状態が良くなかった時代には、ピロリ菌は汚染された水からうつると考えられていました。しかし、衛生環境の良くなった現代では、ピロリ菌は近親者の間での唾液による感染が主になってきています。
ピロリ菌は、50歳以上においては8割くらいの人が感染しているとも言われているので、自分が持っていても不思議ではありません。虫歯菌も同様です。大事なお子さんに虫歯菌やピロリ菌などの有害な菌をなるべくうつさないように、できるだけ気をつけていきましょう。