横浜市都筑区の歯医者|塩野目歯科医院の院内コラム

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院内コラムBlog

歯周病予防一覧

歯茎はなぜ下がる?歯茎下がりへの対処法

歯茎が下がると、歯がしみるようになったり、見た目が老けて見えるようになったり、ものが挟まりやすくなったり・・など、それまでにはなかった様々な不具合が起こってきます。年を取るとある程度は起こるものではあるのですが、この歯茎の下がり方には個人差があり、それにはいくつかの原因が関係しています。

まず一番歯茎を下げてしまう大きな原因として、歯周病が挙げられます。歯周病は進行すると骨や歯茎が下がっていきます。そのため、歯茎下がりを防ぐには、まずは歯周病を予防もしくは治療することが必要不可欠です。

その他にも乱暴なブラッシングで下がってしまうことがあります。一生懸命歯磨きを頑張っている人によく見られがちなのですが、力の入れすぎ、硬い歯ブラシの使用で歯茎が傷つき、下がりやすくなりますので、硬めの歯ブラシは使わず、優しくブラッシングをすることが大事です。

また、喫煙や歯ぎしりなども歯周病を進める大きな要因となっているため、禁煙をしたり、就寝時に歯を保護するマウスピースをつけるなどの対処が効果的です。歯茎下りが気になる人は一度歯科医院で診てもらいましょう。

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虫歯菌で認知機能が衰えることが明らかに

「虫歯や歯周病になって歯がなくなっても入れ歯があるし、大丈夫」というのはもう過去の話です。というのも、虫歯や歯周病というのは歯を失う原因になるだけでなく、全身の病気との関連が次々に明らかになってきているからです。

虫歯や歯周病の原因菌は血管内に入り込み、全身を巡ることがわかっています。そして、体のいたるところでトラブルを起こすことがあり、近年、虫歯の原因菌が脳内で小さな出血を起こし、認知機能を低下させるという研究発表がありました。

これは京都府立医大などの研究グループが英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表したものです。認知機能は脳内の小さな出血が原因の一つであると考えられていますが、
ある種の虫歯菌が血小板の止血作用を低下させる遺伝子を持ち、脳の血管の壁にくっついて炎症を起こすとされています。

今回の研究では京都市内で脳ドックを受けた、脳に疾患が見られない54歳から89歳、279人を対象に、唾液中の虫歯菌や脳内の小さな出血の有無を調べました。その結果、25%の人に虫歯の原因菌であるミュータンス菌を発見し、そのうちの61%において脳内に小さな出血を確認しました。また虫歯菌のなかった人では脳内の出血は14%に止まりました。

そして、言語機能における認知機能テストを行った結果、虫歯菌のない人はある人に比べて良好な結果となりました。

このことから、虫歯予防をしっかりと行うことが認知症を防いだり、脳卒中を防いだりする可能性があるということがわかってきたのです。

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女性が男性よりも歯周病リスクが高い理由

女性は男性よりも歯周病にかかりやすい傾向があります。その背景として女性特有のホルモンバランスが大きく関係しているとされています。歯周病菌には多くの種類が確認されていますが、その中に女性ホルモンを好んで繁殖する細菌がいることがわかっています。

そのため、女性ホルモンバランスが大きく変わる時に女性は歯周病を起こしやすくなるのです。女性が歯周病トラブルを起こしやすいタイミングは主に次の3つがあります。

1.思春期
まず思春期では、女性ホルモンが多く作られるようになるため、歯茎が腫れる歯肉炎を頻繁に起こしやすくなります。

2.妊娠期間中
妊娠すると女性ホルモンが急増します。そのため、多くの女性がこの時期には歯茎のトラブルを経験します。ホルモンだけに限らず、つわりによる食生活の変化、歯磨き不足により、さらに歯茎の状態が悪化しやすい環境となるので、妊娠中の女性は特にお口の健康に注意を払う必要があります。

3.更年期
更年期になると女性ホルモンが激減しますが、その影響で骨粗鬆症にかかる女性が急増します。骨粗鬆症は骨がスカスカになって弱くなる病気で、歯を支えている骨も弱っていくため、歯周病にかかると骨がみるみる吸収してなくなってしまいやすいのが特徴です。

女性ホルモンと歯周病の関係を知っておけば、自分で意識して歯周病をなるべく悪化させないようにすることが可能です。まずはセルフケア、そして定期的に歯科でメインテナンスを受けましょう。

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してみませんか?歯茎のマッサージ

皆さんは歯茎のマッサージというのを耳にしたことがありますか?最近、歯茎のマッサージが歯茎の健康に限らず、アンチエイジングや免疫力アップ、そしてリラックス効果があるなど、他の面でも様々な良い効果をもたらすとして注目を集めています。

これまでにも歯磨きをしながら、ブラシの毛先で歯茎をマッサージするような磨き方は、特に歯周病予防において効果があるとは言われてきました。ですが、これに加えて指で歯茎をマッサージすることにより、歯茎にあるツボが刺激されたり、唾液腺が刺激されたりすることで、次のような効果が得られると言われています。

1.虫歯や歯周病、口臭予防効果

マッサージを行うことで血流が良くなって歯茎の新陳代謝が改善し、歯茎が健康になります。そして、唾液腺が刺激されて唾液の分泌がよくなり、口の中の洗浄効果が高まることで、虫歯や歯周病、口臭を防いでくれます。

2.免疫力アップ効果

歯茎表面にもツボが存在し、それが刺激されることで免疫力がアップする効果があると言われています。

3.リラックス効果

ツボが押されることと、マッサージの気持ち良さでリラックス効果を発揮します。

4.アンチエイジング効果

リンパの流れが良くなるため、アンチエイジング効果も期待できると言われています。

歯茎のマッサージは自分で簡単に行うことができます。まずは手を洗って清潔にし、歯磨きを通常通り行います。そして人差し指で歯と歯茎の境目や歯茎全体をゆっくりと気持ち良いと感じるくらいの力で撫でるだけです。普段の歯磨きの仕上げに行ってみてはいかがでしょうか?

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歯周病を薬で治す

歯周病の治療といえば、徹底的なプラークコントロール、定期的な歯石除去、というのがこれまでの常識でした。重度の歯周病には歯周外科手術と呼ばれる歯茎の手術も行われますし、このことから言っても、従来の歯周病の治療は外科的なアプローチ方法でした。しかし21世紀に入り、歯周内科という治療がだんだんと行われるようになってきています。

従来の治療法は、とにかく機械的に歯垢や歯石を取り除いて、細菌を減らすというやり方ですが、この方法ではどうしても取り残しが出てしまうこと、また、歯石を取る際に血管を傷つけ、細菌が血管に入り込み、菌血症をおこして血栓を作る危険性のあることが問題として挙げられます。

それに対し、歯周内科は具体的には、「薬で歯周病の進行を阻止する」というもので、顕微鏡で一人一人の歯周病菌の状態を確認し、その原因菌に効く薬を使い、除菌をしていきます。原因菌に感受性の高い薬剤を使うため、菌血症を起こさず、確実な効果が得られることが大きなメリットです。

このように、歯周内科治療は確実な効果が得られることから大きな注目を浴びている治療法ではありますが、健康保険が適用されなかったり、薬の服用が定期的であるため耐性がつき、効きづらくなる可能性の問題もあり、今後の改善が期待されます。

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