横浜市都筑区の歯医者|塩野目歯科医院の院内コラム

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歯の神経を取らない方がいい理由

歯医者は歯が痛くなったり、不具合が出てから行くところ、と思っている人が案外多いようです。確かに、痛くなった歯を治療して痛みが治まれば一件落着、とホッとするかもしれません。でも歯の場合、「痛くなってから治療する」のでは非常に困ったことになるのをご存知でしょうか?その理由に、痛くなってからでは神経を失うことになってしまう、ということが挙げられます。

虫歯で歯が痛くなっても、炎症を起こしている神経を取り除けば痛みは引き、その後詰め物やかぶせ物をして、また噛む機能を果たすことは可能です。見た目上では歯はちゃんと残っているので問題ないように感じられますが、実は神経がある歯とない歯とでは大きな違いがあるのです。

神経を取ってしまった歯には次のようなデメリットがあります。

1.歯がもろくなる
神経を取った歯には栄養が行き渡らなくなるため、歯の弾力性がなくなり、もろく欠けたり割れたりしやすくなります。

2.大きな虫歯ができても気づかず悪化しやすい
痛みを感じる神経がなくなるため、その後歯に虫歯ができても気づかず、歯が残せなくなるくらい酷くなることがあります。

3.歯が変色する
歯は神経がなくなると、グレーっぽく変色していき、見た目が悪くなります。

4.歯根に膿をためて痛みを出すことがある
神経をとった後しばらくしてから、歯根の尖端に膿溜まりを作って痛みを出したり、歯がダメになってしまうことがあります。

このように、神経を取ると非常に多くのデメリットがあります。痛くなってから歯医者に行くのではなく、定期的に歯医者に通って予防、早期発見・早期治療に努めましょう。

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歯の再生も夢ではない!?

ヒトの歯は乳歯から永久歯に生え変わった後、その後は残念ながら生え変わることはありません。もう一度生え変わってくれるならどんなんにいいだろう・・・と思う人も少なくないことでしょう。

実は歯の再生に関する研究は実際に行われており、つい最近、岡山大学大学院医歯薬学部総合研究科の研究グループが犬の歯を再生させることに成功した、とイギリスの電子科学誌サイエンティフィック・リポーツで発表しました。これは人間の再生治療にも応用できる可能性を示すもので、将来的に歯のみならず、髪の毛、内臓などの再生にも応用できるかもしれない、ということです。

この研究では、生後30日の犬から永久歯の歯胚(歯の種となるもの)を取り出し、一度細胞をバラした後、もう一度合わせ、2日間培養して再生させたものを歯が抜けた部分に移植したところ、6ヶ月ほどで歯が生えるに至りました。そして、その生えてきた歯は通常の歯と同じ構造をしていることがわかりました。

2007年にも東京理科大の研究グループによって、マウスによる歯の再生は成功していました。しかし、人間の歯の再生に応用するためには大型動物で成功することが望まれており、今回はそれが成功したことで、大きく前進したと言えるでしょう。今後のさらなる研究が期待されるところです。

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歯が強い人、弱い人

世の中には歯が強い人、弱い人というのは確かに存在するようです。この両者を分ける決め手となるものにはどのようなものがあるでしょうか?

まず、体質というものは確実にあるようです。生まれついての細菌への抵抗力や唾液の質、量などは歯や歯茎の強さに関係してきますし、その他にも稀なケースでは、生まれつき歯がきちんと形成されない場合には当然歯が弱くなります。

虫歯菌の数も虫歯のかかりやすさを左右します。虫歯菌は生まれたばかりの赤ちゃんにはいませんが、成長するにつれ、家族の人から感染します。特に年齢が小さい時に感染するほど、生涯にわたって虫歯菌を持つことになり、虫歯にかかりやすくなると言われています。

歯並びの良し悪しも歯の健康に大きく関わってきます。歯並びが悪いと、歯を磨きにくくなるため、虫歯や歯周病にかかるリスクが高まります。また、出っ歯のように口が閉められないような歯並びは口の中を乾燥させてしまい、口の中の自浄作用が落ちて虫歯や歯周病にかかりやすくなります。

食事の仕方は歯の状態に大きく関係してきます。甘いものや酸っぱいものを頻繁に摂取する人は歯が悪くなりやすいですし、あまり噛まなくて済むような柔らかいものばかり食べている人も、歯垢が溜まりがちとなり、歯や歯茎を悪くしてしまいがちです。

このように、生まれついての要因も歯の強さを決める大きなファクターとなりますが、大抵は後天的なことが原因となっています。

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歯がないと抑うつになるリスクが高くなる

高齢者で歯が全くない人や、硬いものが食べにくくなったと感じている人は、歯が健康でよく噛める人に比べて気分が落ち込みやすい「抑うつ状態」になるリスクが高くなることがわかりました。これは神奈川歯科大学が65歳以上の約1万4000人を対象に、歯や口の健康と精神的健康との関連を調査した研究によって明らかになりました。

この研究によると、歯が全くない人は歯が20本以上残っている人に比べて1.28倍、半年前よりも硬いものが食べにくくなったと感じている人はそうでない人に比べて1.24倍、抑うつ状態になりやすいということです。

つまり、高齢者にとって、食事の楽しみというのは大変重要であり、それが奪われることは精神的な健康をも奪ってしまいかねない、ということが言えるかと思います。歯の健康に気を使い、大事にしていくことで、全身のあらゆる病気から身を守ることになるのはすでにあらゆる研究で分かってきていますが、よく噛めることは精神の健康のためにも非常に大切だ、ということです。皆さんも「歯の健康は心身の健康につながる」ということをぜひ心に留めていただき、より一層歯を大切にしていただけたらと思います。

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最近増えている、口腔アレルギー症候群とは?

日本では花粉に対するアレルギーを持つ人はだんだんと増え続けており、今や、4人に1人が花粉症だと言われています。そして口腔アレルギー症候群の人も同様に増えているそうです。この口腔アレルギー症候群、花粉食物アレルギー症候群とも呼ばれており、その名のように、花粉や食べ物によってアレルギー反応を起こすのですが、そのアレルギー反応を起こす場所はほとんどの場合、口周辺に限られています。

口腔アレルギー症候群は花粉症を持っている人がかかることが多く、ある種の果物や野菜やナッツ類を食べると、食後15分以内くらいで口の周囲(唇、舌、喉など)にイガイガ感やかゆみを感じ始めますが、その後は大抵ひどくならずに症状は治まってしまいます。ですが、中には、頻度としては少ないですが、顔や体が痒くなったり、喉が腫れて息苦しさを感じたり、喘息のような症状が出たり、下痢嘔吐などの症状が出ることもあります。

花粉症の人が口腔アレルギー症候群を起こしやすい理由として、花粉と野菜や果物などのアレルゲンの構造がよく似ていることがあるためだとされています。口腔アレルギー症候群を起こす頻度が高い食べ物として、りんご、もも、キウイ、さくらんぼ、トマト、メロンなどが代表的です。これらの食べ物で何らかの異変を感じる場合には、なるべく食べないのが一番ですが、加熱すれば問題なくなることが多いようです。

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